『課題アリ』の人物クロッキー

ムサビの基礎実技も5期目。
3週間毎に切り替わっていく。
今やっているのは、人体(人物)クロッキー。
ヌードモデルさんを描くアレだ。

例年なら、油画入学初年度の前期は人体クロッキー三昧らしいが、今回はコロナ禍のため状況が変わってしまいなくなってしまった。
なので、後期の共通科目(選択必修)から人体クロッキーを描ける授業を取ったらしい。
共通科目は他学科の授業を履修できる仕組みもあり、専攻とは違う分野を学べるという特色がある。
つまり油画専攻である娘は、外国語などの学問等を学んだり他学科の彫像やデザインを選ぶこともできたのだ。
が、娘はあえての絵画基礎、人体を描くことにした。

油画を目指す者なら『ある程度は描けて当然』の人体クロッキーだが、娘はそれが相変わらずとても苦手だ。
火曜日から描き始めたクロッキーは、大が2枚と小が12枚の合計14枚。
今日はそれの講評だ。
昨日の帰宅後からかなりブルーな様子で、ずっと落ち着かなかった。
大学での講評は、高校や予備校のそれとは全く違う。
受験のための講評と、作家になるための講評は全く別で、受験生の時に受けていたような指摘は受けなくなったようだ。

そうは言っても苦手な人物。
しかも、油画ではない共通科目の先生からの講評なので、何を言われるのかと気が気ではないらしい。(油画の先生方は、だいぶ自由にやらせてくれていて、『こうした方がいい』とか『ここは良くない』等は望まなければ言われないらしい。)
ブルーな時には寡黙になり、何を聞いても『うん』か『ううん』しか言わなくなる娘。
絵の話をしたりすると(自分の作品のことでなくても)だんだん涙目になってくるので、話題にも気を遣う。
気づくと、愛するぬいぐるみの『そら』ちゃんを抱えて、狭い場所で丸くなっている。(二十歳を過ぎてぬいぐるみを抱えるのってどうなの?とは思いつつ、今回はそれには触れないことにする)。
そういう時はできるだけ、話しかけたりしないほうがいい。
先生に言われたことを時間をかけて咀嚼して、ゆっくりと吸収し、自分の作品に取り入れるかどうかを考える時間が必要なのだ。

愛するそらちゃんポロシャツ姿

今日の(中間)講評を受けて、来週からは2週間かけて一枚の絵を仕上げる。
むろん、今回描いたそれらを元にして描くのだ。
どんな画材を使ってもいいようだが、おそらく大好きな油絵の具を使うのだろう。

講評がいいと饒舌になるのだが、そうでもないと『そら』を抱えて丸くなる。
今日はどちらの娘が家に帰って来るだろう?
美大生になっても、心配は尽きないのだ。


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