手渡し構成の課題(油絵)全部使って、加工してOK
手渡し構成とは、『手渡されたモチーフを構成して描く』課題。
一日目の昨日は紙コップ、プラスチックコップ、わりばし、ようじの4種類のモチーフを渡された。
必ず全種類使わねばならない。
『構成して描きなさい』という問題文が書かれているので、加工してOKなのだそうだ。
※加工OKとは、破ったり、切ったりくっつけたり等してOKのこと。
手渡し構成の課題は4日間続く。
B5くらいの小さなエスキース用紙に、白と黒とグレーの3色だけで描く課題だ。
※エスキース用紙とは作品を描く前の下絵用紙のこと。
混色なし。つまり、白とグレーを混ぜて淡いグレーを作ったりしちゃだめってこと。
3色ともに指定メーカーの指定色あり。
メーカーによりけりで黒でさえ色が変わったりしてしまうからだ。
毎日手渡されるモチーフが変わり、日に4枚以上描くことを課される。
もちろん、構図や組み合わせ方を1枚ずつ変えなきゃならない。
同じモチーフを使って、色も3色しか使えなくて、大変ね。
って言ったら、娘に変な顔をされた。
「面白いよ」
とのこと。
「面白いけど、大変。
描いている主役の置き方とか、周りの割合とかすっごく考えさせられる。
左右対象に描いちゃうと、単調になることがわかった。
でも、描きこみすぎちゃうと返ってつまらなくなっちゃうの。」
限られた色で描くので、シンプルな分良くないところがはっきり表れてしまうらしい。
講評としては、
「娘ちゃんのデッサンは黒と白でパチっとしたもの(いつもは)描いてないのに、こういうの恰好いいね。描けるんだね。」
と褒められたようだ。
娘のデッサンは、黒が少なくグレーが多い。
グレーの調子をうまく出すのが得意なようだが、結果としてグレーゾーンが多くいつもぼやっとした絵になってしまうのだ。
今回は3色しかないので、グレーゾーンが少なかったようだ。
「でも、こういうの私好きじゃないんです。もやっとしている方が好みなんです。」
と答えた娘に、
「あぁ。それは考えようね」
と厳しい一言。
先生に言われたこの一言は、スルーさせてはいけないんじゃないの?。
格段に経験豊富なプロに言われたことなので、ようく考えた方がいいと思うよ。
描きやすいものと描きたいものは違う。
パチっとしているものは描きやすいと娘は感じているようだ。
美術は正解がないので、『こう描けば100点だよ』っていうラインはない。
描きたいものがあるのは、とても良いことだと思うけど。
気を付けないとそれは独りよがりになってしまう。
自己満足な作品をいくらたくさん作っても、相手には伝わらない。
先生のキビシイ一言。
ちょっと考えさせられるよね。