ファイン系とデザイン系、作品との取り組み方の違い☆デザインの場合

美大には『ファイン系』と『デザイン系』があり、娘はファイン系の油絵を目指している。

たかだか3年ちょっとしか美術を勉強していない娘ではあるが、素人である私の知らないことをやはり知っている。

畑違いではあるが、デザイン系の作品との取り組み方について聞いてみた。 

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「デザイン系の人って、デザインする仕事に就くために大学に行くんだと思うんだよね。

雇われてデザインを描くデザイナーって、サラリーマンと同じだから。

会社とかに雇われて、新しい企画が入ってきて、顧客がいてそれに応じたものを出すのがデザイナーの役割だから。

デザイナーはアイデアをいくつも出していかないといけないの。いくつも出して、これはいい、コレはダメ。これはいい。コレはダメ、ダメ、ダメ…みたいな感じで取り上げられたり切り捨てられたりする。だから、アイデアをたくさん出さなきゃならない。

でも、人間に出せるアイデアなんて限られているから。だから、デザインはどうがんばっても同じようなものに行きついてしまう可能性が高いっていうことだと思う。既に似たようなデザインが作られてしまっているってこと。

だから、前あったオリンピックのエンブレムのパクリ疑惑もそうだけど、似たようなデザインが出てきちゃう。(2015年夏、佐野研二郎氏の応募作が2020年夏季オリンプックの公式エンブレムに選出されたが、ベルギーの劇場ロゴと似ていると指摘され白紙撤回、再公募となった件)

欧米みたいに紙と鉛筆、定規とかでやっていれば、ドローイングブックとか示して、どういう発想でこういう形になったかとか示せるけど、パソコンだけでやってしまうと、それを示せなくなっちゃうから、パクリだって言われても反論できなくなっちゃうよね。

エンブレムとか、ロゴとか、どんどん単純化っていうか、そぎ落としていくものなので、どうしても出来上がりが似てきちゃうんじゃないかな。

アイデアってたくさん出さないといけないし、たくさん出すと似通ったアイデアが出てきちゃうのはとても当たり前のことなので、だから他の人の作品と自分の作品が似ていたとしても、そんなに気にしていられなくなるのかも。

特にもうデザインって出きっちゃってる感があるって話きいたことあるし。

美術は今、全体的にデガラシみたいなさ。やりきっちゃった感があって。

次どうなるのかなって、どうやっていったらいいのかなって感じみたいだしね。」

 

あくまで個人の見解である。

AIがある程度のデザインをできてしまう世界が近づいている昨今、10代後半の娘でさえ美術界のデガラシ感を感じているのだとすると、美術業界の人ってもっとひっ迫しているのかな。

新しい何かをつかみ取るために、皆試行錯誤しているのかもしれない。

 

だからといって、他人の作品を使っちゃうとか、まねっこしちゃうとか、絶対に許されないことだから気をつけないといけないけどね。


 

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