教科としての美術。素描の判断方法の基礎『抑えるべきポイント』とは
教科としての美術はどのように判断されるか。
美術は英語や数学のような正確な答えのない教科であるが、美術の基本ができていなければ絵は描けない。
もちろん、教科の一つとしての『美術』のことである。
『美術』が教科である以上、点数がつけられ、成績が出される。
その点数をどうやってつけるのか?それには『抑えるべきポイント』がある。
足し算と引き算、掛け算と割り算ができなければ数学が解けないのと同じように、正確な答えのない美術であっても、基本は決まっているのだ。
美術の点数の付け方『抑えるべきポイント』
教科としての美術。わかりやすい例を挙げてみたい。
娘が高校1年生の1学期、最初の中間テストである。
テスト科目は素描(デッサン)。
デッサンは見たものをできるだけ正確に模写することが要求される。
素描(デッサン)における抑えるべきポイント。
基本中の基本は『構図』と『明暗』と『形』である。
50分のテスト時間の半分以上をかけてテスト課題の絵を描いたという。(なぜなら、作画だけでなく、文章題も出ていたからであるが)
もらってきたテスト結果を見る。
その時の課題はモチーフひとつで、作画範囲も7cmx7cmくらいの小さなスペースだった。
中間テストなので、もちろん解りやすく点数が記載されている。
『構図』と『明暗』と『形』、各3点ずつ。
9点満点のうち、何点だったかは覚えていないが、絵って、こうやって点数をつけられるんだ!と衝撃的だった。
美術が教科である以上、成績を出すためには点数をつけなければならないのだろう。
正確な答えのなり美術は、切り出すポイントを変えることで、細かく点数をつけることができるのだ。
学校の成績をつけるのと同じように、素描も点数がつけられる
学校の成績は、例えば出席比率、とか授業態度とか課題提出完成度とかもろもろの総合結果として成績がでる。
同じように美術(この場合は素描)も試験として課される場合は、細かい切り出しポイントを変えることで点数をだしているのだと気づいて驚いた。
この絵が好き。いいえ嫌い。とかじゃなく、公平な判断で点数がつけられるのだと知った。
デッサンの基本、『構図』と『明暗』と『形』
デッサンの基本である構図と明暗と形を簡単に説明すると
- 構図とは、置いてあるモチーフを画面上にどのように配置するか。
- 明暗とは、そのモチーフのどこが明るくてどこが暗いか。
- 形とは、そのモチーフがそれに見えるか。
である。
好きに描いている絵と受験(試験)の絵と一番違う点、それが『他者に評価される』というところだ。
その他者からの評価は、切り出しポイントを変えることで、客観的に判断し、点数を細かくつけることが可能だ。
美術は確かに『正解はない』が、正当な基準を設けることで判断することができるし、より『描ける』ようにすることもできる。
受験で出される課題はモチーフを組み合わせて出されるので、こんな単純な点数加算ではない。
これは初期の判断方法の一例である。