白黒グレーでエスキースするということ(油絵)
『白黒グレーの3色でエスキースする』という美術予備校の今回の課題。
同じモチーフでいくつものエスキースを出さねばならない。
※エスキースとは本番に描く前の下書きのこと。実際の作品を描くには相当な時間を要するので、通常よりも小さな紙に下書きをするのだ。
構図と、だいたいの色が占める割合の勉強になる『力をつける課題』だ。
デザイン科ではないので、塗りは適当でOKらしい。
デザイン科の場合は、丁寧に塗れることも評価の対象となるが、娘の通う油絵科はそうではないようだ。
同じ課題でも、専攻する科によって求められるものが全く違うのが面白いともいえる。
3日目、4日目は同じモチーフで描く。
1日に4枚描くので、今回は同じモチーフで8枚描くことになる。
モチーフは3種類4つ。
10mmx10mmのマスが書いてある工作用紙(裏が反射するエルケー紙)、事務用の小さな白い長方形のシール、木製のアルファベット2つだ。
『好きに加工して描きなさい。』という問題文なので、切ったり破ったり壊したりしていい(現実にも、想像の中でも)。
現実にはあり得ないような形に、2次元の世界で加工することもできるようだが、娘はそれはしたくないという。
「好きに加工していいっていうお題だから、工作用紙とイメージと組み合わせてトンボとかの生きている虫にしたりとかもできちゃうけど、私はそういうのしたくないの。そのモチーフの持ってる質感とかを大事にして描きたい。」
ふむふむ。
課題的に問題ないのなら、好きなように、納得いくように描けばいいのではないか。
今回の3色でエスキースの課題は、どうやら予備校の授業内だけでは終わらせられなかったらしい。
いつもは夕飯後、風呂に入って遅くとも1時くらいには寝ていた娘だが、昨夜は夜遅くまで描いていたようだ。
聞くと夜中過ぎ2時半までやっていたという。
同じモチーフで8枚のエスキースを出すのは大変だと思うケド、睡眠不足が続くとパフォーマンスが下がるよ。
パフォーマンスが下がると良いアイデアは余計出てこなくなるよ。
と思わず朝から説教口調になってしまう。
いつまでたっても、大きくなっても子供のことは心配だ。