彫刻と油絵ではモチーフの捉え方が違うようだ

前回の彫刻実技の中間講評、先生のアドバイスが効いたようだ。
「ちょっと楽しくなった」と喜んでいた娘。
肘から手首にかけてのラインの見方をアドバイスされたらしい。

肘から腕にかけて
肘から手首までのラインは、直線ではない

感覚で捉え感覚で行動する娘は、楽しくないと作業が進まない。
たとえ同じ時間同じように向き合っていても、作品の出来は全く変わってくる。
楽しく作業ができないと、作品の出来上がりが(かなり)イマイチになってくるので、楽しいかどうかはとても大事なのだ。
「肘から手首にかけてのライン。ここを見るんだよ。」と間近で教えてもらえたことが、良かったようだ。
輪郭のことらしい。
そういえば、以前私は輪郭と稜線の区別がつかなくて娘に教えてもらったっけ。

今回(彫刻)は稜線ではなく、輪郭が大事らしい。
作成する対象をどのように表現していくか。
二次元で表現する油絵と三次元で表現する彫刻では、対象の捉え方も変わってしまうようだ。
そういえば、同じ石膏像をデッサンしても、彫刻科と油絵科では全く違うのだと言ってったけ。
デッサンがあんなに違うのは、モチーフの捉え方が全く違うからなのだと再確認。

油画科の学生に彫刻が必修(卒業単位として)な理由は、同じモチーフを違う見方で捉えることを教え、作品の幅を広げようという意図なのだろう。
実技だから、実践させることで感覚的に捉えさせられる。
今までも論理的には解っていたけれど、今回の娘の発言で腑に落ちた。
油画と彫刻では捉え方が全く違って、実践させることでそれを捉えさせられることができるのだ。
確かに、二次元の油絵には「輪郭は存在しない」のでそれを表現するには違う方法を使わないといけないし、三次元の彫刻では「光と影の境目である稜線」を考えて作成することはできない。
表現方法で、大事になるポイントが全く変わってくるのは当然と言えば当然だ。

どうやら油画科の学生達は(娘だけでなく)彫刻が苦手らしく、作成時間の延長が許可されたようだ。
今までは5時(4限が終わる)までだった作成時間が、7時までに延長された。
彫刻は危険(のこぎりやのみなどを使う)が伴うためか?油画と違って指導者がいない状態では作業ができなかった。
なので、授業時間が終わってしまうと、今まではやりたくてもできなかったのだ。

油画と彫刻の先生達とでは講評の仕方が全く違うらしい。
彫刻では結果、つまり出来上がった(完成させた)作品が一番大事なようだ。
油画は結果に行きつくまでの過程も結果と同じように大事なので、必ずしも成果を上げる必要も、完成させる必要もない。
「〇○と考えて、✕✕としてみましたが、上手く表現できませんでした。」でもOKな油画と違って、作品の出来で評価される彫刻。

先週末には作品の親指部分も割れて落ちてしまったらしい娘の作品。
果たして講評までに完成させることができるのか?
がんばれよー。


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