平均値を上げていく事が、画力を高めることにつながる
いつの時代も大学合格は通過点に過ぎない。
どの学部を選んでもこれは同じだ。
グローバリゼーションのこの時代において、バブル時代のような有名大学卒業をアクセサリーのように捉える風潮は全くみられない。
となると、実質を求めるためにどの学生も大学に入ることとなる。
美大油画への入学は、まさに実技のそれを高めることが主目的だ。
油画の学生達(受験生も含む)は自分の絵と向き合い、描くことが将来への布石となる。
枚数を描くうちに、自分の描き方が少しずつ解ってくる。
そして、時々自分の実力よりもうまく描けることがある。
うまく描けることが多くなってくると、自分の普段の実力が『うまく描けた』時のレベルに上がる。
平均値が上がるのだ。
また描くうちに、今の実力よりも時々『うまく描けた』時が来て、そのレベルが通常ラインとなり…と少しずつ実力が上がっていく。
『うまく描ける』時もあれば、『そうでもない』時もある。
そうでない時ばかりになると、描くのが辛くなってくる。
それでも、描かなければ画力は高まらない。
自分の描き方を見つけ、説得力のある表現ができて初めて、王道の出口から出ていけるのかどうか見極めることができる。
『誰か』のまねっこではない、自分らしい表現方法。
これがオリジナリティへとつながっていく。
西欧の文化である『油絵』を日本人が敢えて描くことの意義。
または、それを超えた何か。
まだ誰も気づいていない表現方法を、いち早く見つけた人がそれを得ることができる。
天才とかでなくても、努力を積み重ねていけば一定の評価は得られると油画の教授は言う。
天賦の才があってもなくても、描くことが評価されることにつながっていく。
評価されるのは明日とかではない。
10年とか20年とか、ずっと続けていけば評価される可能性が高くなるらしい。
1枚でも多く描いて、自分の実力の平均値を上げていくしか『うまく描ける』ようにはならない。
だから、時間を見つけたらせっせと描いてね。
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