藝大受験会場事情:油画の場合
藝大油画の受験会場は、出願手続きをいつ取ったかで決まる。
手続きの早い順番から、絵画棟の一番上から番号が振られていくのだ。
娘は志願表を遅めに出したので、一次は去年と同じく彫刻棟での受験だった。
彫刻棟は重い材料を加工するためか?建物は低階層だ。それに比べて絵画棟は高層だ。通常の日や、藝大祭の日ならいいのだが、受験当日はエレベーターが使えない。最上階の7階(だったかな?)まで登るのは結構辛いのだ。
一次デッサンは木炭とか鉛筆とかだけなので、まだ軽いからいいのだが、二次の油絵は大変だ。
小旅行に行くくらいのスーツケースを抱えた受験生達が、バッグをぶつけながら上へと昇っていく。
無言で階段を上っていく受験生達の荒い息づかいと、バッグが段にぶつかる音だけが響く。
油絵の道具はかなり重い。
油絵具は比重が水等よりも重かったりする。天然石を砕いて絵の具に混ぜ込んでいたりするので、重いのだ。
小さなチューブが意外にずしりとくるので、持った瞬間びっくりさせられる。
それに加え色の違う絵の具同士を混ぜすぎると明度が下がってしまうので、チューブの本数も多くなるのだ。
油絵具は小学校等でだれもが使った絵の具とは違い、油で溶いて使うのでその油も持参する必要がある。
なので、体力に自信があるもの以外は、できるだけ後の方の日程に手続きを取ることをすすめる。(無論、ゲンを担いだり早めに手続きしたい人はその限りではない。)早い順番の受験者は、2次試験も絵画棟の上の階まで重い荷物を抱えて登ることになるのだ。
といっても、出願期間を過ぎてはいけない。
提出期限が過ぎてしまうと、一年間の苦労が水の泡と消えてしまうので注意が必要だ。
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