油絵具は同じ白でも混色の色の出方が全然違う
現役時代の娘の油絵は、全体的に青っぽかった。
基本的に寒色系が好きなので、暖色系はあまり使わない。
青系ばかりたくさんの種類の絵の具を持っている。
油絵具は顔料で出来ているので、混色しても思い通りの色がでない場合がある。
プラス、混ぜると色が鈍くなる。
だから青系ばかりたくさん持っているのだ。
名称の違う青は、みなそれぞれ色味が違う。
彼女の作品は、だいたい青っぽい仕上がりになっていた。
明るめの青か、暗めの青か。
画面の近くによって見れば画面が様々な『青系』で構成されているのがわかるが、遠くから見ると『ただの青っぽい何か』に過ぎないものが多かった。
今回の夏期講習での油絵。
青ベースに色を混ぜるのをやめて、白ベースに色を混ぜることにしたようだ。
青ベースに色を混ぜると全ての色が青っぽい仕上がりになるが、白ペースだとその混ぜた色が解りやすい。
同じ白い絵の具でも、混色が出やすい白と出にくい白がある。
下の画像の上の段は、左端の原色に同じ分量の各白色絵の具を混ぜた色見本。
下の段は、左端の原色を塗った上に、同じ厚みで白色絵の具を塗って透明感を比較した見本。
同じ白い絵の具に色を混ぜても、絵の具によって現れる色が変わってくる。
娘がよく使うのはジンクホワイト。
白が弱いので、色を混ぜるとすぐに色の変化があらわれるという。
同じ白でも使い勝手が違う。
初めて使った12色セットに入っていたのはパーマネントホワイト。
チタニウムホワイトは白が強いので、混ぜる色をたくさん入れないと色が変わらない。
油絵具は乾きが遅いから、キャンバスの上でも混色が行われる。
色を混ぜることで現れる微妙な色合いを好むらしい娘は、混色について熱弁をふるうが、絵を描かない私にとっては、ちんぷんかんぷんでなんだかよくわからない。
赤と青を混ぜても紫になるとは限らないのが油絵具の混色。
楽しく描けているのならよかったね。などという何とも間抜けな返答しかできない母である。