美大の入学試験成績開示:多摩美には嫌われたようだ
入学試験の成績開示がされている。
娘の受けたムサビ、多摩美も確認することができた。
ムサビ、タマビとも思っていたよりも学科の成績がよくて驚いた。
落ちた原因は学科のせいだと思っていたのだが、どうやら絵の実力不足だったらしい。
実技の力が足りなかったのなら仕方がない。
今年一年かけて実技を高めるしかない。
今指導していただいている先生にムサビが補欠だったと話したら、
「ふわっとした感じのデッサンを好まない教授が入ったから、好かれなかったのかもしれないね。」と言われたそうだ。
おととし着任したムサビの新しい教授元田久治氏。
「ぼんやりした絵を好まないんだって。日本でも、海外でも評価されている人だから、発言力もあるだろうし。
油絵の主任は版画の袴田先生だし、版画はぼんやりしていないから。」
娘の絵は全体的にぼんやりしているので、そのせいで余計評価が低くなってしまった可能性は確かにあるかも。
好みに合わない絵で勝負するのは確かに不利かもしれないが、それを振り切れるほどの画力をつけるという方法もある。
どんな絵をその選ぶ人が好むかは、同じ予備校に勤めていた先生、つまり元同僚が美大の教授にもなったりするから、その観点からも予備校の先生に話を聞くのは参考になるかも。
何もわからずに今回の成績開示された点数を見てしまえば、点数の低さに落ち込んでしまうかもしれない。
同じ絵が、A氏が見た時とB氏が見た時に好みで点数が変わってしまう。
10点くらい差がついてしまうのは仕方のないことなのだ。
また、同じ点数の絵があったとすると、発言力の高い人が良いとする絵の方を取られる。
絵の好みで点数がより低かったのかもと思えるのは多摩美もそうだった。
デッサン、油絵合わせて300点満点中、60点だった。
?????
娘は驚いたと同時にかなりなショックだったらしい。
デッサン、油絵ともに150点ずつで300点満点だ。
100点満点に計算しなおすと、それぞれ20点しか取れなかったという計算になる。
高校3年間、かなり真面目に絵を描いていたように思えるのだが、そんな低い点数、あり得るのか?と、とても驚いた。
予備校の先生に相談したところ、
「あぁ。タマビに嫌われちゃったんだね。」
と言われたらしい。
絵が嫌われてしまった場合、最低ラインの点数をつけられるそうだ。
どうやらタマビの最低ラインは、実技2つで30点ずつの60点らしい。
絵の実力不足ではなくて、絵が嫌われたせいで撥ねられたようだ。
※何年か前は嫌われた絵はもっと低く、5点とか、15点とかつけられていたそうだが、あまり低すぎて問題になったらしく、今は二つ合わせて60点のようだ。やはりこんな内部事情は情報に詳しくないとわからない事実なのだろう。
受験前から、
「タマビ向きの絵じゃないけど」
と、以前通っていた予備校のW先生には言われていたのだが、こんなことってあるんだなぁ。
ムサビは実力不足で補欠繰り上げされなかったのだが、タマビは絵が嫌われたせいで不合格だった。
個性が重視される油絵だからこそ余計そうなのかもしれないが、美大以外の大学では考えられない結果だと思う。
美大受験にはその学校の傾向を知り、対策を練ることが大事なのだと聞いていたが、こういう意味だったのか。
好かれる絵と、そうでない絵がある。
これは素人にはなかなかわからないなぁ^^;
娘と同じように、成績開示された実技の点数が低かった受験生の方。
自分を否定されたと落ち込まないで欲しい。
好みかそうでないかで点数が甘くなったり辛くなったりするのが美術の世界なのだ。
なのでビックリする程低い点数を付けられることもある。
でも、それはあくまでもその大学に合っていなかったというだけであって、あなたの絵が否定されたわけではない。
娘は来年もタマビを受けるつもりのようだ。
「文句つけられないギャフンと言わせるような絵を描いてやる。」
と言っていた。
実際にできるかどうかはさておき、その心意気やよし。
予備校の先生とよく相談して挑んで欲しいと願う。
入学試験の成績開示は
タマビは16日(木)まで 多摩美術大学(得点開示)
ムサビは18日(金)まで マイページログイン
娘は受けていないが、東京造形大学は24日(金)までだ。
LiveCampus Entrance Examination System
インターネットで確認できる。
気になる人は忘れずにチェックしておこう。