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初めての予防接種にコロナワクチンを選択

東京の大学生向けにコロナワクチン枠が設定された。
予約開始初日にアクセスして、無事1回目の接種予約が取れた。時期は今月半ば過ぎ。
2回目はムサビの全面オンライン化が開けてからの接種の予定だ。

実は娘は今まで予防接種というものをした経験がない。
0歳児から始まる4種混合とかおたふく風邪とか多くの友達が順繰りに受けている中、一度も予防接種をしたことがない。もちろん毎年のように話題になる、インフルエンザの予防接種もしたことがないのだ。

妊娠中、多くの母親が『産まれてくる子供が健康で丈夫に長生きして欲しい』と思うように、私もそれを強く望んだ。
妊娠中にどんなことをすればいいかとか、産まれた後はどのように育てたらいいのか、母乳や乳児用のミルクはどうしたらいいかとか、乳幼児の時の肌ストレスの回避のためにはどうしたらいいかとか、色々調べ、できるだけ『健康で丈夫』に娘が育って欲しいと強く願った。
だから彼女は母乳で育ち、布おむつを選択し、綿以外の衣類(絹も肌にやさしいが、高いので与えられない)は極力与えないよう気を付けた。

ネックになったのは予防接種だ。

私は注射が大嫌いで(今でもそれは変わらないが)、子供の頃の予防接種には嫌な思い出しかない。
私が幼い頃、子供の予防接種は義務だったが、年の離れた妹が小学生に上がる頃だっただろうか?予防接種は任意へと変わったらしい。
その頃母の周りの今でいう『ママ友達』は意識の高い人が多かったようで、『無農薬の野菜』とか『保存料の入っていない食品』とかの話題と同じように、『子供の予防接種』についてもおしゃべりしていたようだ。予防接種による後遺症についてニュース等で取り上げられたのが大きいのだろうと思う。

その母の影響で、私は『予防接種』全般に対して懐疑心を持っていた。
予防接種をすることで、その病気にかかった時のリスクが軽減することはよく承知している。
だが、全ての人が罹患した時に大きな後遺症を発症するわけではない。それよりも恐ろしいことに、予防接種によって大きな後遺症を発症する可能性が少なくないことが調べればすぐにわかる。(※現在ネットには予防接種に対する否定的な意見も肯定的な意見も多く見受けられるが、娘が産まれた20年前にはおもに書籍でのみ調べることができた。)

調べれば調べるほど、プラスの意見とマイナスの情報が混在し、予防接種を受けさせるか受けさせないか、悩んでいた。
気持ちとしては受けさせたくないが、『受けなくていい』と決断する決め手に欠けていたのだ。
どうしたらいいのか逡巡としてた私は、義父に聞いてみることにした。主人の家は代々続く医者の家系だ。(主人は反抗して医者にならなかったが)
義父は一言「この子は元気だから予防接種は必要ない。」と放った。

丈夫な子なら、予防接種をするのではなく、病気にかかって抗体を付けた方がいい。安全だし確実だ。と話す義父の言葉に、眼から鱗が落ちる思いだった。
予防接種を受けさせるか受けさせないかで私は悩んでいたが、医者である義父は娘に必要か不要かで考えたのだ。
「ただし」
と義父は続けた。
「海外に行く前には破傷風を。結婚する前までにかかっていなければ風疹の予防接種を個別に受けなさい。」
破傷風菌は公園の砂場等に普通に存在する菌で、元気な時には問題ないが、弱っている時にかかると死に至ることもある病気だ。
日本でもないわけではないが、不測の事態(急な戦争とか。義父は旧ソビエトがチェコスロバキアに侵攻した1968年、ドイツでそれを間近に見たのだ)が起こった時に罹患、発症したりすると病院で手当て等ができない可能性がある。
風疹は妊娠時に母体がかかると、胎児に悪い影響がでてしまう代表的な感染症だ。

予防接種を否定するでもなく、何が不要で何が必要かを淡々と話す義父に『これがお医者様なんだ』と感動すら覚えた。
娘は海外経験は今までになく、結婚の予定もまだ(影すら)ないので、生まれてから一度も、なんの予防接種を受けたこともない。コロナワクチンが初めての予防接種だ。

今回は医者の家系の『門前の小僧』である主人とよく相談して家族3人、ワクチン接種を決めた。接種することによる副反応や後遺症と、罹患した場合のそれを比べた場合、ワクチン接種した方がよいだろうという結論に至った。(我が家では色々なことを相談し、個人の判断に任せる傾向がある。今回は皆接種することにしたのだ。)

義父が健在だったらコロナワクチン接種について聞いてみたかった。
義父はどのような答えをだしただろう。
多くの人が順次ワクチンを接種したからといってすぐに社会活動が良い方へ進むとは考えないが、少しずつでも現状が好転していくことを望む。



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