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藝大一次素描真っ只中

そろそろ藝大1次試験も佳境を迎えるころだろうか。

今年も油画の倍率が一番高い。
相変わらずの狭き門だ。

東京藝術大学HPより

藝大油画の入試は、大学入学共通テストと、1次実技、2次実技の3つからなる。

学科は油画の場合『何割取れば合格ライン。』とかはない。
1次を通った者のみがチェックされる項目で、私立美大とは違って最低ラインが決められていないのだ。

藝大油画の1次試験は鉛筆、木炭による素描だ。
って思いつつ、学生募集要項を見ていたら、今年は4時間になってる?!
去年は5時間だったよねぇ?
あ。そうだ。大きさが小さくなったって言ってたっけ。去年から変わったんだ。45cm×60cmの木炭紙なんだね。
お昼を挟んでの4時間。
去年まではお昼を食べても食べなくてもいいってパターンだったけど、今年もそうなのかな?

今年は志願者が927人。一次を通過するのが200人ちょっと。おおよそ5倍くらいの倍率。
結果が出るのは3月2日(木)。
私立美大の一次締め切り(入学金支払い)の直後と言ういやらしさだ。

2次試験は油彩とスケッチブック。
1次実技を通ったものだけが、2次実技に進める仕組みだ。
2次実技は3日間に渡って行われる。
F20号キャンバスへの油彩となるが、15:00までと試験時間は比較的早くに終わる。
多くの受験生は、終わるとそのまま予備校又は学校へ戻り、指導してくれている先生とその日の出来具合について相談する。

娘の美術系高校の恩師P先生は、藝大油画現役合格だが、2次試験当日は試験会場の上野から母校まで1時間半かけて戻ったそうだ。
試験会場で描いた絵を再現し、指導してくださっていた美術の先生に見ていただいてアドバイスをもらったという。
P先生はその当時美術予備校には通っておられなかったようだが、他にも同期で何人かが藝大を受けたとのこと。
母校に内緒で泊まり込んで、夜中までこっそり油絵を描いていたというツワモノだ。
やはり、それだけの強い意志があるからこそ、現役で合格という快挙を成し遂げられたのかもしれない。

2次試験を通って合格するのは55名。
16.9倍の狭き門だ。
でも、これでも今はずいぶんと倍率は落ちてきている。
30~40年前は30倍とか40倍とか、だれが合格できるんだろってなくらいの倍率だった。
その頃は6~7浪の多浪生はざらで、現役合格は1~2名いるかどうかくらいだったようだが、今は現役合格が優遇され、3割近くが現役合格が占めるようになった。
これだけの倍率をくぐって藝大油画合格を決めたとしても、全員が作家になれるわけでは全くない。
あくまでひとつの通過点にしかならない。
作家になるって大変なんだなぁ。


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