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藝大今回は受けないって

コロナ禍での授業が始まって半年余り。
今度の藝大は受けないことにしたようだ。

大学や短大に在学しながらも、本当に行きたかった第一志望の大学を再受験する受験生の俗称『仮面浪人』。
そういえば、私も仮面浪人していた。
どうしても4年制大学に行きたくて、滑り止めで合格した短大を休学して大学を受けなおした。
普通大学の場合、大学での勉強は受験科目とほとんど結びつかないが、美大の場合には大学の授業内容が受験に直結する。
なぜなら実技が主だからだ。

実際に志望校を受験するにはその受験する大学に合わせた対策が必要だが、技術や自分のスタイルの確立等は大学の実技授業で行うことと同じ。
なので美大受験の場合、大学で学んでいることは受験で描く事に直結するので、美大生に仮面浪人する人は多い。
高校3年生の夏に通い始めた美術予備校で知り合った現役でムサビに合格した知り合いも、今年藝大を再受験していた。
再受験するためには今ぐらいから対策を始めなければ間に合わない。
油彩は実技授業で描いているが、木炭デッサンは大学ではほとんど描かない。
藝大は一次が木炭デッサンで二次が油彩。
一次を通らなければ二次を見てもらえないシステム(ムサビや多摩美は一次、二次を連日で行い総合評価で判断する)なので、木炭デッサンが魅力的に描ける状態にする必要があるのだ。

娘は今回藝大は受験しないという。
ムサビの油画の先生方に、信頼できる先生を見つけられたからだそうだ。
美大は先生と学生との関係が密接なので、どんな先生に指導してもらうかはとても重要らしい。
「藝大に行けたとしても、信頼できるK先生はムサビにいるから。」がその理由だ。

なので、受験対策が必要な受験絵画とはこれでおさらば。かな?
今後は自由に好きなように描くらしい。

そういえば先週、縁あって『青春と受験絵画』という企画展に出かけて行った。

青春と受験絵画 パープルームギャラリーにて

相模原にあるパープルームが主催する小さなギャラリーだ。
通常の時間をかけて描かれる油絵と違い、短時間で完成まで持っていくことを求められる受験絵画。
50年以上前のものから最新のものまで27点の受験絵画が飾られていた。
美大に入学するためには避けられない受験絵画だが、時代によって描き方が全く異なるところが面白かった。

正解のない美術の世界では、受験に受かるための絵画でさえ多種多様なのだ。



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