筋肉が好き?それとも…
時々出かける焼き肉屋さんに新しいバイトの子が入った。
今の住まいは50万人以上住んでいる学園都市の中心部に近い。
多くの人が住んでいるからこそ、たくさんの飲食店が立ち並んでいる。
毎年春頃にはバイト学生の入れ替わりがある。
大学を卒業して就職してしまう子がいれば、新しく入学してバイトをし始める子がいるのだ。
10代後半の初々しい若者たちだ。
新しく入った彼は、ガタイのいいスポーツマンタイプ。
ベイビーフェイスとムキムキの筋肉とのギャップがたまらない。
萩野 公介(はぎの こうすけ)選手バリの肩の盛り上がりようだ。
この間娘が描いていたマルスを彷彿とさせる。
うちは殿さま(主人)と私、娘の3人家族だが、皆インドア派でスポーツはからきしダメだ。
当然のことだが、自慢できるような筋肉を体につけていない。
「好きなのは筋肉だけじゃないけど」
と娘は言う。
筋肉は確かに目立つが、それ以外の体の造作も美しいと感じるようだ。
そういえば、私のだんご鼻のことも綺麗だと言っていた。
『体の造作なんて、一皮むけばみな同じ』だと絶世の美人とかでない私は思ったりするけれども、実のところむいてしまったら、人によって全く違う肉体がでてきてしまうのだ。
鍛えられた肉体とそうでない肉体は違う。
人体構造や筋肉で検索をかけると、筋肉の画が多数でてくるが、それらには脂肪はついていない。
このたるんだ腹回りや二の腕には、どのくらい脂肪がついているんだろう?
じっさいにむかれてしまったら、自分の体のみっともなさがいかに際立つだろうと考えるとぞっとする。
いやいや。
むかれた時点でぞっとした状況になっているだろうから、その心配は不要か。