石膏デッサン:阿部寛似のマルス
9日間のGW連休明けの木炭デッサンはマルスだった。
なんとなくなのだが、石膏像マルス、私はいつも阿部寛に見えてしまう。
(阿部寛さんファンの方、不愉快だったらごめんなさい。でも、私にはいつも阿部さんに見えてしまうのだ。)
テルマエ・ロマエの主人公、ルシウス役の彼を何故か思い浮かべてしまうのだ。
テルマエ・ロマエは、現代日本にタイムスリップした古代ローマ人の建築技師が、日本の風呂文化にカルチャーショックを受け、騒動を起こすコメディ漫画が原作となっていて、映画化されている。
『ノンノ』モデル時代の阿部寛をオンタイムで憧れていた世代なのだが、その若い時の面影を何故か思い出してしまう。
高い鼻と唇のせいだろうか?
並べてみると阿部さんの方が『男らしく』見えてしまう。戦の神様の像よりもたくましく見えてしまうとは、それだけ美しい肉体を阿部さんは形作っているわけだ。
脱帽ものだ。
そんな私の戸惑いには関係なく、娘はマルスはマルスとして捉えているらしい。
マルスはマールスともよばれ、ローマ神話における戦と農耕の神である。
以前『パーシージャクソン』シリーズにはまっていたのだが、その本の中でアレスは力強くゴツク、精力的な『オッサン』として描かれている。
どうもそのイメージが先行してしまっていたので、初めて石膏像のマルスを見た時には、その弱々しさに驚いた。(ローマ神話のマルスはギリシャ神話ではアレスで、性質がちょっと違うのだが、混同してしまっていたのだ。)
もっと、なんていうかな…『北斗の拳』みたいな筋骨隆々のたくましい肉体を勝手に想像してしまっていた。
こちらの石膏像のマルス、
原作はパリのルーブル美術館に収蔵された『ボルゲーゼのマルス』である。
ローマ神話上でのマルスは、勇敢な戦士、青年の理想像として慕われ、崇拝された重要な神だ。
柔らかそうな質の良さそうな筋肉を身にまとった若者。
連休明けだったせいか、画力の低さのためか、つるっとした若い肉体が描きにくかったためかはわからないが、描くのに苦労したらしい。
石膏像デッサンは、基礎中の基礎のボトムアップを図るのに最適な題材と言われている。
美学生はたくましいイケメンとこれからも付き合わなければならないのだ。